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やけど/外科

日常にあふれている、危険なやけどの処置法

「やけど」この言葉を聞いたことがない人は、いないかもしれません。

大人から子供まで、そして大きなやけどから小さなものまで含めて、やけどを負ってしまう要因は日常にあふれています。

しかし、なかには放っておくと、大変なことになるやけどもあるので注意が必要です。
そんなやけどの症状や対処法などをご説明します。

やけどとは?

長町の外科によるやけどの解説

「やけど」は、医学的には「熱傷」と呼ばれます。


熱湯やアイロンなど、熱いものに触れることで皮膚が損傷する症状を指します。


また、皮膚の損傷に伴う合併症のリスクも懸念されます。

やけどの症状

長町の外科が解説するやけどの症状

やけどは損傷具合に応じて、I度、Ⅱ度、III度の3種類に分類されます。

I度やけど

やけどの中では最も軽症のもので、皮膚の表皮が損傷してしまう状態です。
たとえば日焼けがI度に該当します。

このように、皮膚が多少赤くなる程度で、比較的身近なやけどです。
一般的には数日程度で赤みが減少し、元の皮膚の状態に戻ります。

II度やけど

II度のやけどは、浅達性II度熱傷とI深達性II度熱傷の2種類に分類されます。
いずれも皮膚の損傷が真皮深層にまで届くもので、水泡が現れ痛みを伴います。

浅達性の場合は2~3週間、深達性の場合には4~5週間で回復しますが、深達性は皮膚の移植が必要なケースもあります。

Ⅲ度やけど

Ⅲ度は、皮膚の全層にまでダメージを負った状態です。
一見皮膚の状態が変化していないかに思えることもあるのですが、よく見てみると表面が青白くなっています。

また、Ⅲ度やけどは痛みを伴わない点が特徴です。
これは神経まで焼けてしまうことで、痛みを感じなくなるからです。

Ⅲ度のやけどは、皮膚の再生が難しいため、治療は基本的には植皮手術を行い、元の状態に近づけます。

やけどの原因

長町の外科によるやけど原因の説明

やけどの原因は、大きく以下の4種類に分類されます。


  • 温熱やけど
  • 電気やけど
  • 化学やけど
  • 放射線やけど
温熱やけど

低温やけどを含め、熱湯、蒸気などの熱いものに触れた場合のやけどです。
家庭等、日常生活で負うやけどの多くが、この温熱やけどに分類されます。

電気やけど

雷、電流、感電などによるやけどです。

日常生活の中よりも、配電盤工事等で起きるケースが多いやけどです。
体内に電気が入り込むことで、体の組織・筋肉にやけどを起こしてしまいます。

わずかな損傷ではあっても、電気の力によって不整脈を起こすこともあります。
また、見た目では損傷具合が分かりにくく、やけどの範囲が狭くても重症の可能性もあります。

化学やけど

一般的に、やけどは高熱によって引き起こされますが、化学やけどは薬品による影響で皮膚が損傷するものです。
そのため、必ずしも高温で起きるとは限りません。
化学物質の反応によって細胞に障害が生じたり、二次的に炎症や壊死を引き起こすケースも報告されています。

化学やけどはその性質上、工場、実験室等で起ることが多い種類のやけどですが、家庭内でも漂白剤や洗浄剤、さび落としなど化学製品の誤使用が原因で起こるケースも確認されています。
化学薬品次第では皮膚の奥にまで到達するので、皮膚深部に損傷が確認されることもあります。

放射線やけど

放射線を浴びることで生じるやけどです。
一般的なやけどは熱によって皮膚が物理的に損傷してしまいますが、放射線やけどの場合、放射線が侵入した部分にやけどが起こります。

長らく放射線を浴びていると、次第に皮膚の細胞にダメージが蓄積され、やがては皮膚が壊死してしまいます。

やけどの応急処置

長町の外科でやけどの処置

やけどの処置は、もちろん、どのような状態なのかによって異なります。


しかし、やけど全体の共通項として覚えておくと、応急処置に役立つことがあります。


やけどを負ってしまってすぐ、応急処置を行う場合は、水道水などですぐに冷やすとよいでしょう。


水ぶくれはなるべく潰さないようにして、15分から30分程度、痛みが軽くなるまで冷やします。


氷などを使う場合には、直接皮膚に当てるのではなく、清潔なタオルで氷を包み、患部に当てて冷やしてください。

また、腕時計や指輪、ネックレスといったアクセサリー類は外しましょう。
こうしたアクセサリー類を着けていると血行を圧迫し、血流悪化によって患部の回復を妨害してしまいます。

ただし、衣服は無理に脱がさず、衣服の上から水をかけるなどして冷やしてください。

化学やけどの場合

化学やけどの場合、体にかかった薬品を洗い流しましょう。
体に薬品が残っていると、被害が拡大する恐れがあります。

やけどを負ってしまったら・・・

長町の外科によるやけどの処置

I度のやけどは自然治癒することが多く、特に応急処置後は軟膏をつけておくだけでも十分な治療効果が期待できます。


II度の場合、軟膏と共に被覆材によって保存的治療を行います。


時間と共に新しい皮膚が再生し、傷跡も目立たなくなります。


III度は基本的に手術となります。

応急処置後は病院に

応急処置はあくまでも「その場での対応」です。
応急処置の後には医療機関を受診してください。

特にII度、III度のやけどの場合、自己判断ではなく医師の判断を仰がないと、後遺症に悩まされる恐れがあります。

後遺症の問題

II度の深いやけどやIII度の場合、傷が残ってしまいます。
また、傷跡が盛り上がったりひきつれを生み、機能障害に発展する可能性もあります。
やけどそのものが完治したとしても、その後はやけど跡の治療の必要が出てくるのです。

やけどが重症化したら・・・

やけどは皮膚に障害を及ぼすものですが、皮膚だけではなく、場合によっては生命の危険にも関わります。
そこで、やけど治療のみならず、他の分野の治療が求められるケースもあります。

たとえば、火災現場でのやけどの場合、一酸化中毒の可能性もありますし、建物にぶつかるなどして打撲や打ち身といった症状の可能性もあります。

やけどの負傷個所から菌が繁殖することで異なる症状に悩まされる可能性もあります。

そのためにも、やけどを負ってしまった場合、応急処置の後は必ず医療機関を受診してください。

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